稲盛科学研究機構「InaRIS」2021年度フェロー決まる



公益財団法人稲盛財団(理事長 金澤しのぶ)は3月19日、2021年度 稲盛科学研究機構(InaRIS:Inamori Research Institute for Science)のフェローを発表しました。2021年度InaRISフェローは、66名の応募者の中から、西増弘志氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)と山口良文氏(北海道大学低温科学研究所教授)の2名が選ばれました。

稲盛科学研究機構「InaRIS」のウェブサイト
2021 InaRIS Fellow
西増 弘志
Nishimasu, Hiroshi
東京大学 先端科学技術研究センター 教授
フェロー紹介ページ

 

研究テーマ 新規RNA依存性酵素の探索
研究の概要 原核生物のもつCRISPR-Cas獲得免疫機構に関与するRNA依存性DNA切断酵素Cas9は詳細に研究されており、ゲノム編集をはじめとする革新的技術に応用されている。自然界にはCas9の他にも極めて多様なCas酵素が存在しているが、その多くの機能は謎に包まれている。本研究では、未解明のCas酵素群の探索および構造機能解析を推進し、多様なCas酵素の作動機構を解明する。さらには、生命科学を一変させるような革新的技術の創出につなげる。
2021 InaRIS Fellow
山口 良文
Yamaguchi, Yoshifumi
北海道大学 低温科学研究所 教授
フェロー紹介ページ

 

研究テーマ 哺乳類の冬眠能を構成する因子同定とその機能検証
研究の概要 冬眠は、エネルギー消費を抑え低体温状態で厳しい冬などを乗り切る生存戦略であるが、冬眠できる哺乳類は限られている。また、冬眠状態では体温やエネルギー代謝が大きく変化することなどが知られているものの、その分子機構の多くは未解明のままである。本研究では、比較的冬眠誘導が容易なシリアンハムスターを使って、独特な生理現象である冬眠の3つの大きな謎、「低温耐性」、「季節性の体の変化」、「冬眠発動」の分子機構解明をめざす。
ニュース一覧へ戻る