2024年稲盛倫理賞にアンソニー・ファウチ博士が選ばれました

Dr. Anthony Fauci

ケースウエスタンリザーブ大学(米国オハイオ州クリーブランド市)の「倫理と叡智のための稲盛国際センター」は、2024年稲盛倫理賞に、医師・免疫学者・感染症専門家のアンソニー・ファウチ博士を選出したことを発表しました。

稲盛倫理賞は、ケースウエスタンリザーブ大学「倫理と叡智のための稲盛国際センター」が主催する国際賞で、2008年以来毎年模範的なリーダーシップを実践し、人類社会の向上に多大な貢献をした個人に贈られてきました。同センターは稲盛財団からの寄附により設立され、世界中に倫理的なリーダーシップを醸成することを目的に教育研究活動を行っています。

今回の授賞に際して、同大学のエリック・ケーラー学長は「ファウチ博士は、科学者として、研究リーダーとして、そして公衆衛生アドバイザーとして、科学的発見に貢献し、人々の生活を真に向上させました。歴史上最も困難な時代のひとつともいえる新型コロナウィルス感染症の拡大時における博士のリーダーシップは、私たちすべての模範となるものです」と述べています。

ファウチ博士は、2024年9月19日にケースウエスタンリザーブ大学で開催される稲盛倫理賞の授賞式およびシンポジウムに出席する予定です。

<ファウチ博士プロフィール(参考: ケースウエスタンリザーブ大学による発表(英語) )>
ファウチ博士は、内科の研修期間を終えてすぐ、1968年にアメリカ国立アレルギー感染症研究所(NIAID)に臨床助手として入所し、その後、課長、研究室長を経て、1984年にNIAID所長に就任しました。

ファウチ博士は、2022年末に退職するまで約40年間NIAIDの所長を務め、HIV/AIDS、SARS、豚インフルエンザ、MERS、エボラ出血熱、結核、マラリア、ジカ熱、新型コロナウィルスなどに関する極めて重要な研究を指揮しました。

新型コロナウィルス流行時には、感染対策を主導し、ウィルスの感染拡大を鈍化させるための公衆衛生管理についてアメリカ政府に助言してきました。また、効果的な解決策を見つけるために科学の分野における国際的な協力を提唱し、さらなる感染拡大を予防するユニバーサル・ワクチンの開発を支持しました。横行する誤情報に対抗するため、科学的推論、そして科学そのものを擁護する役割も果たしてきました。

ファウチ博士は現在、ジョージタウン大学医学部医学科の特別大学教授を務めるほか、同大学のマコート公共政策大学院でも教鞭をとっています。

 

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