今年で3回目となるこども科学博、たくさんの方々の協力で開催することができました。イベントに参加された方々、作った方々の声を集めました。体験コーナーなどの詳細はこちら
「こども科学博2024」の監修者であり「月面探査大作戦!」のコーナーも担当された渡辺公貴・同志社大学教授
周りの世界にある不思議への、子どもたちの「キヅキ」がこのイベントの趣旨ですが、私は一歩進んで、キヅキの後、家に帰ってからお子さんが次のステップに向けて行動を起こしてくれると良いと思います。実際に、分解したロボットを観察するワークショップに参加したお子さんが「ほかのロボットの中身も見てみたい」と言ってくれたのは嬉しい驚きでした。こういった子たちが、さらに色々な機械のしくみなどを自ら学び続けてくれるといいなと思います。もっと驚いたのは、「月面探査大作戦!」のコーナーに、体験する前から「次のステップ」について考えて来てくれたお子さんもいたことです。その子は月でもし家を建てるとしたらどんな形が良いか、自分自身の考えを披露してくれました。また「<弱いロボット>が教えてくれること」のコーナーでは未就学児のお子さんがぬいぐるみと話すようにロボットとコミュニケーションをとっていましたが、こういった体験から得られるキヅキも大切だと思いましたね。
「キヅキステージ」で子どもたちと対話する渡辺 公貴先生
「キヅキ質問コーナー」を担当された大学院生
ある子から、「ロボットとAIの違いはなに?」という質問がありました。彼女自身が考えていることを説明してくれて、とても鋭いなと思いました。ほかにも、「なんで世界は3Dなの?」といった哲学的な質問や、「ハンマーヘッドシャークの頭は水の抵抗を強く受けそうな形なのに、なんで速く泳げるの?」というような、考えたこともないような質問があって、自分の勉強にもなるなと思いました。質問に答えるだけでなく、子どもにさらに興味を持ってもらえるようにキヅキを引き出すことも役割だと思っています。「月面探査大作戦!」の月面ロボット「SORA-Q」についてや、「手作りカーレース」でつくった車を速く走らせる方法など、お子さんだけでなく大人の方も夢中になって話を聞いてくれました。
「キヅキ質問コーナー」で大学院生のお兄さんに質問をぶつけよう!
「手作りカーレース」に参加されたお母さん
家のリビングが子どもの工作であふれるくらい、よく工作をしているのですが、普段は牛乳パックなどを使っていたので、今回、ほかにも身近なものをいろいろ工夫して使えるということがわかってよかったです。「これを使ったらこういうふうに動くんだ」というトライアンドエラーを体験することができて、楽しませてもらいました。新しいヒントやアイデアを得ることができたので、次の工作に生かせるのではないかと思います。
一生懸命作った手作りカー、完走できるかな「手作りカーレース」
「<弱いロボット>が教えてくれること」に参加されたお母さん
子どもが人や生き物を相手にするように、自然にロボットと交流できることに驚きました。私は医療関係の仕事をしているのですが、「弱いロボット」とのコミュニケーションは人間への看護に似ていると思いました。というのも、どちらも相手ができないこと、助けを必要としていることを感じ取って対応することによって幸せな気持ちになれるからです。そんな「感じ取る力」をロボットから得られると思わなかったのでびっくりしました。
ロボット同士のおしゃべりにまじってみよう「<弱いロボット>が教えてくれること」
「君とAIのミライ工房」に参加されたお子さん
生成AIで動画をつくったり、生成AIについて考えたりしました。AIで画像を生成するところまではうまくできたけれど、それを動画にしようとすると、色が変わったりゆがんだりして、思ったとおりに動かすのが難しかったです。具体的にどうAIとやりとりすればいいのかがわかりました。
思った通りにAIに描いてもらえるかな?「君とAIのミライ工房」
「手作りカーレース」「月面探査大作戦!!」「<弱いロボット>が教えてくれること」に参加されたお子さん
車をつくったり、宇宙探査機の運転体験をしたり、弱いロボットとしゃべったりしました。月面ロボットの「SORA-Q」は、進む方向がいろいろでどこにでも行けて、面白かったです。大学院生のお兄さんには、「手作りカーレース」でつくった車のタイヤの部分を固定する方法を教えてもらえたので、車が速く走れるようになりました。
月面ロボット「SORA-Q」、なんでこんな形なのかな?「月面探査大作戦!!」
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