2025年稲盛倫理賞にオスカル・チャコン氏が選ばれました

Oscar Chacón

ケースウエスタンリザーブ大学(米国オハイオ州クリーブランド市)の「倫理と叡智のための稲盛国際センター」は、2025年稲盛倫理賞にオスカル・チャコン氏を選出したことを発表しました。チャコン氏は、アメリカとラテンアメリカにおける制度的不平等、移民の権利、気候の公平性に対処するための解決策を提唱する団体のネットワークであるアリアンサ・アメリカスの共同設立者であり、上級戦略顧問です。

稲盛倫理賞は、ケースウエスタンリザーブ大学「倫理と叡智のための稲盛国際センター」が主催する国際賞で、2008年以来毎年模範的なリーダーシップを実践し、人類社会の向上に多大な貢献をした個人に贈られてきました。同センターは稲盛財団からの寄附により設立され、世界中に倫理的なリーダーシップを醸成することを目的に教育研究活動を行っています。

今回の受賞者発表に際し、同大学のエリック・ケーラー学長は「チャコン氏の提言は、思いやりと人間性に貫かれています。沈黙させられている人々に声を与え、今日の世界的な課題に対する認識を高めています。彼は私たちに、正義と公平性をもってすれば何が達成できるかを示してくれました」と述べています。

チャコン氏は、2025年9月25~26日にケースウエスタンリザーブ大学で開催される稲盛倫理賞の授賞式および公開講演、学術シンポジウムのパネルディスカッションに出席する予定です。

<チャコン氏プロフィール(参考: ケースウエスタンリザーブ大学による発表(英語) )>

チャコン氏はエルサルバドルで生まれ、公式な書類のない状態でニューヨークのブルックリンに移住しました。アメリカ市民権を取得した経験や、市民社会や政府、労働組合、信仰団体と国際的に協働してきた経験は、彼の提唱活動や組織活動に影響を与えてきました。

国際的なスポークスマンとして、移民や開発、世界経済の関係、また移民政策と方法、人の移動、さらには人種差別や外国人嫌悪、アメリカのラテン系コミュニティの問題などについて頻繁に発言しています。

アリアンサ・アメリカスを共同設立する以前は、シカゴを拠点とするハートランド・アライアンス(Heartland Alliance for Human Needs and Human Rights)、北カリフォルニア移民・難民権利連合(Northern California Coalition for Immigrant and Refugee Rights)、ボストンを拠点とするセントロ・プレセンテ(Centro Presente)、その他いくつかの地域密着型組織や国際開発組織で指導的な立場にありました。

また、移民と開発に関するグローバル・フォーラムや移民に関する世界社会フォーラムに関連する市民社会との協議など、国内外の取り組みにおける複数の諮問委員会のメンバーも務めました。

これらの役割を通じて、チャコン氏は移民や帰化したアメリカ市民が、アメリカ国内および母国での権利について十分に情報を得られるような制度づくりに貢献してきました。

 

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