伊賀 隆史 Takahito Iga

慶應義塾大学医学部特任助教※助成決定当時

2025稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
加齢に伴う骨折治癒遅延の原因の解明
キーワード
研究概要
高齢者の骨折治癒遅延の一因として、血管の老化が関与していると考えられる。若齢マウスでは骨折部に新生血管が誘導され、骨折治癒が促進されるが、高齢マウスではこの血管形成が低下する。しかし、特定の血管調節機構を操作することで血管新生が亢進し、骨折治癒が促進されることを確認した。さらに、治癒促進に関与する因子を特定し、局所投与による治療効果を検証している。本研究を通じて、高齢者の骨折治療の新たな戦略を構築することを目指す。

助成を受けて

このたびの助成を受け、高齢者の骨折治癒遅延のメカニズム解明と新たな治療法の開発をさらに推進できることを大変嬉しく思います。私は整形外科医として、血管の老化が骨折治癒を阻害する要因であることに着目し、血管の制御による治癒促進を目指した研究を進めています。本研究が高齢者の骨折治療の新たな選択肢につながるよう、今後も尽力してまいります。

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