荒木 徹平 Teppei Araki

大阪大学産業科学研究所准教授※助成決定当時

2023稲盛研究助成理工系

採択テーマ
柔軟性や透明性を有する大規模有機回路の研究
キーワード
研究概要
ウェアラブル・インプラントむけデバイスは、疾患の早期発見や治療を行うために長期利用が想定されており、生体組織に対して極めて低負荷な「機械的柔軟性」を示す必要がある。本研究では、伸縮性や透明性に優れる印刷配線板を基盤とする電子デバイスを開発し、さらに有機半導体・トランジスタ回路の集積化技術を構築することで、大規模有機回路を内蔵するフレキシブルエレクトロニクスの実現にむけて前進する。特に、これまで課題であった内的負荷による電気的な特性変化を安定化させることが本研究の狙いである。

助成を受けて

新規デバイス物性の発現だけでなく、フレキシブルエレクトロニクスへの展開とその価値創造を目指します。

研究成果の概要

本研究では、伸縮性や透明性に優れる印刷配線板を基盤とする電子デバイスに関する研究開発を遂行し、電気的な特性を安定化させるための知見を多く得た。内的や外的負荷による各種変動に対して、電子デバイスを安定化させる素材と構造を突き止めるだけでなく、大規模な有機トランジスタ回路を内蔵するシート型センサを実現した。シート型センサは曲げ・伸縮性に優れることから、生体安全な次世代医療デバイス等への応用へ期待がかかる。


Kawabata R, et al. (2024) Ultraflexible wireless imager integrated with organic circuits for broadband infrared thermal analysis. Advanced Materials 36, 2309864. https://doi.org/10.1002/adma.202309864


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