前田 深春 Miharu Maeda

秋田大学 大学院医学系研究科助教※助成決定当時

2022稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
細胞分裂期に分泌が停止するメカニズム
キーワード
研究概要
コラーゲンやホルモンなど、細胞の外や表面で機能する生体因子は、細胞内で合成された後に分泌されて機能します。分泌は、細胞の環境や状態に応じて制御されることが明らかになっていますが、その分子メカニズムは十分には解明されていません。本研究では、細胞周期と分泌との関連について解析を行い、その生理学的意義を明らかにするとともに、がんを始めとした疾患の病理解明・治療法の開発に繋げることを目指します。

助成を受けて

稲盛研究助成に採択していただき、心より感謝申し上げます。いただいたご支援を元に、本テーマをさらに発展させることができるよう努力していきたいと思います。

研究成果の概要

「分泌」は小胞体で合成されたタンパク質が細胞外へ運ばれる過程であり、細胞分裂期には停止する。これまで私は、小胞体からタンパク質が分泌される場所であるERESの形成にSec16とTANGO1の結合が必要であること、細胞周期依存的なTANGO1のリン酸化修飾が細胞分裂期のERESの崩壊を引き起こすことを明らかにしてきた。本研究において私は、新たにSec16の翻訳後修飾がERESの形成に重要である可能性を見出したので報告する。


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