牧 奈歩美 Nahomi Maki

東京藝術大学 大学院映像研究科講師※助成決定当時

2019稲盛研究助成人文・社会系

採択テーマ
全天周および立体映像における描画手法と空間知覚の研究
キーワード
研究概要
本研究は近年注目されている全天周および立体映像の分野において描画手法の違いによる空間や奥行知覚の変化や効果を調査し、人間の空間認知を揺さぶる新しい表現手法を見出すことを目的とする。カンヌ映画祭では2017年に、世界最大のアニメーション映画祭アヌシーでは2016年に全天周映像部門が発足するなど、映像芸術の分野において全天周映像は大きな影響力をもつメディアとなっている。全天周映像とは、従来のテレビや映画のような平面映像ではなく鑑賞者が広視野に見回すことのできる映像形態であり、立体映像は観察者の左右の眼に視差をもたせることで同じ空間に存在するかのように知覚させる映像方式である。近年はヘッドマウントディスプレイの登場によりそれらを同時に体験できる環境も整っている。本研究では先端映像メディアにおける空間知覚の構築を行い、人間の鑑賞感覚を揺さぶる新たな空間表現へと発展させる。

助成を受けて

これまで数多くの研究を支援してこられた稲盛財団に採択していただき、大変光栄であるとともに気持ちを新たに精進していきたい思いでおります。先端メディアによる映像の新しい表現の可能性や面白さをみなさまにお伝えできればと存じます。

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