坂口 一成 Kazushige Sakaguchi

大阪大学 大学院法学研究科准教授※助成決定当時

2018稲盛研究助成人文・社会系

採択テーマ
中国のフォーマルな法的サービスの供給における基層法的サービス従事者の役割と位置づけをめぐる実証的研究
キーワード
研究概要
 中国は1980年代以降、多くの法令を制定し、人々の権利を規定してきました(義務も、ですが)。しかし、庶民が自力で権利を行使することは容易ではありません。そこで頼りとなるのが法律家、とりわけ弁護士です。しかし、弁護士費用は安くはなく、また都市部に集中しており、庶民が容易に利用できるわけではありません。
 その点、「基層法的サービス従事者」(以下「従事者」)は庶民の強い味方となる可能性を秘めています。その業務範囲は概ね弁護士と重なる一方で、弁護士と比べて費用は安く、都市部以外にも広く分布しています。取扱件数においては、弁護士に匹敵する業務もあります。
 ところが、従事者についての研究は日本はもとより、中国でもあまり進んでいません。そこで本研究は、弁護士と比較しつつ、従事者が実際にどのような活動を、どの程度しているのかを明らかにしたいと思っています。

助成を受けて

本研究が稲盛財団研究助成に採択されたことは、望外の喜びです。そのご期待に応えるべく、客観的かつ公正な現状認識・分析・考察を深め、新たな知見に結びつけていきたいと思っております。

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