関本 敦 Atsushi Sekimoto

岡山大学学術研究院環境生命科学学域准教授※助成決定当時

2023稲盛研究助成理工系

採択テーマ
数理最適化理論に基づくデータ駆動型の先端流動制御
キーワード
研究概要
熱を利用するという簡易な乱流制御指針のもと,随伴変分法を用いた数理最適化理論と強化学習による流動制御手法を提案・開発する.目的関数に対する随伴問題を構築して感度解析を行い,感度情報をベイズ最適化の尤度推定および,強化学習の枠組みに利用する.これによって,制御パラメターの大域的な最適値を効率的に自動探索する.GPUを用いた高速かつ高精度な数値流体解析技術と組み合わせることで,エッジコンピューティングを見据えた流体制御システムを構築する.

助成を受けて

乱流現象は,自然や工学の様々な場面で見られ,例えば,輸送部門で利用されるエネルギーのおよそ半分が流体と壁との間での摩擦エネルギーとして失われています.つまり,ほんの数%程度の摩擦抵抗低減でも,自動車や航空機,船舶の燃費性能の向上およびCO2削減に寄与できます.そのためには,壁面近傍にみられる,大小様々なスケールの渦の非線形な相互作用を「うまく」使って,制御する必要があります.

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