末木 俊輔 Shunsuke Sueki

武蔵野大学 薬学部助教※助成決定当時

2021稲盛研究助成理工系

採択テーマ
ヘテロ2核金属錯体触媒による新規シアノ化反応の開発
キーワード
研究概要
シアノ基は生物活性物質や機能性材料に広く認められ、ほかの有用な化合物への誘導が可能な官能基の一つです。そのため、有機化合物への導入法は広く研究がなされていますが、毒性の強い反応試薬を過剰に用いたりするなどの改善点があります。本研究では金属錯体触媒を用いることで、低毒性かつ環境負荷も少ない、新規シアノ化反応の開発を行っていきたいと考えています。

ひとこと

この度、稲盛研究助成に採択していただき、大変光栄に思うと同時に身の引き締まる思いです。ご支援いただいたことを励みに、社会に還元できるような研究成果を見出していきたいと思います。

研究成果の概要

1,2-ジクロロエタン中、ホスフィンとカルコゲノシアン酸イオンを反応させることで新規ホスフィンカルコゲニド合成法を開発した。本反応は高い基質一般性および官能基許容性を示し、良好な収率にてホスフィンスルフィドおよびホスフィンセレニドを与えた。また本反応はホスフィン酸誘導体合成や高分子反応にも展開することが可能であった。


Sueki S et al. (2024)  Synthesis of Phosphine Chalcogenides Using Tetrabutylammonium Chalcogenocyanates, Chem. Pharm. Bull. 72 (8), 762-766. https://doi.org/10.1248/cpb.c24-00372


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