鈴木 雅視 Masashi Suzuki

山梨大学 大学院総合研究部助教※助成決定当時

2019稲盛研究助成理工系

採択テーマ
圧電性希土類添加AlN薄膜を用いた分極反転バイモルフ型振動発電素子の開拓
キーワード
研究概要
高齢化社会や社会インフラ老朽化が進む現代社会において,問題発生の事前検出技術は安全面,財政面において重要である.そのための唯一の手段は「検査対象(建物や身体)の状態を連続的にセンシングし,情報を蓄積する」ことである.現在,小型センサデバイスの電源には蓄電池が用いられているが,交換時の高コスト,高リスクが問題点である、この電池を代替するためのエネルギーハーベスタ(自然下に存在するエネルギーを電気エネルギーに変換)には,①過酷な環境下での永続的な発電,②高効率発電,③小型,④低環境(人体)負荷が求められる.これらの課題に対応するエネルギーハーベスタとして,圧電薄膜の圧電性を利用し,振動エネルギーから電気エネルギーへ変換する振動発電方式が有力な候補とされている。しかしデバイス構造および圧電材料に起因する制約により,①~④の要求を両立することが困難である.
その問題解決に向け,これまでに「鉛フリーな巨大圧電性希土類AlN薄膜」,「イオン照射によるAlN薄膜の結晶方位・分極制御」を達成しており,本研究テーマでは,これらの技術を融合させ,「巨大圧電性希土類AlN薄膜を用いた分極反転バイモルフ型圧電振動発電デバイス」の開発を目指す.

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