財団から研究助成をいただくのは初めてのことで、とても嬉しく思っております。これからの研究人生の糧になるような研究成果を出せるように頑張ります。
本研究では、DNA上に形成される特殊な構造であるグアニン四重鎖(G4)の機能を解析することを目的とした。具体的には、2つの新しい化合物を開発した。 1つ目は、6OTD-Bpと呼ばれる化合物で、特定のG4構造にのみ結合し、光を当てるとその構造を光架橋することに成功した。2つ目は、6LCOと呼ばれる化合物で、G4構造の形状を変化させることがわかった。6LCOを使うことで、G4構造と結合するタンパク質との相互作用を制御できた。このように、新しい化合物を使うことで、G4構造とそれに結合するタンパク質を制御できるようになり、遺伝子発現制御への応用が期待できる結果が得られた。
Sasaki S, et al. (2023) Regulation of thrombin activity by ligand-induced topological alteration in a thrombin-binding aptamer. Chemical Communications 59, 8862-8865. https://doi.org/10.1039/D3CC02308G
生物・生命系領域